おりものの異常サインと注意すべき症状
おりものは、女性の健康状態を反映する大切な指標のひとつです。普段のおりものと比べて 色やにおい、量がいつもと違う… そんな異常を感じたら、何かのサインかもしれません。
今回は、おりものの異常の種類や考えられる原因、どんなときに病院を受診すべきかを分かりやすく解説します。
おりものとは?
おりもの(帯下:たいげ)は、 膣や子宮頸部から分泌される液体 で、膣内を清潔に保ち、細菌感染を防ぐ働きを持っています。ホルモンバランスの変化に伴い、 排卵期や生理前後、妊娠中に増える のが特徴です。
正常なおりものの特徴
✔ 色:透明~乳白色
✔ におい:ほぼ無臭(やや酸っぱいにおいがすることも)
✔ 状態:サラサラ~やや粘り気がある
これらと大きく異なる変化がある場合、 感染症や婦人科系の病気のサイン の可能性があります。
おりものの異常と考えられる原因
① 黄色・緑色・泡状のおりもの
考えられる原因:トリコモナス膣炎
- 強いかゆみや不快感を伴うことが多い
- 泡状で悪臭を感じることも
受診の目安:おりものが黄緑色に変化し、かゆみや痛みを伴う場合は、早めに婦人科へ。
② 白くポロポロ・ヨーグルト状のおりもの
考えられる原因:カンジダ膣炎
- チーズやヨーグルトのようなポロポロしたおりもの
- 強いかゆみを伴うことが多い
- ストレスや疲れ、抗生剤の使用で発症しやすい
受診の目安:市販薬で改善しない場合や、繰り返す場合は病院で治療を。
③ 茶色・ピンクのおりもの(血が混ざる)
考えられる原因:排卵出血・子宮頸がん・子宮内膜症 など
- 生理前後以外で出血が混じるときは要注意
- 排卵期の出血 であれば問題なしだが、長く続く場合は検査が必要
受診の目安:生理以外で出血が続く場合や、不正出血が頻繁に起こる場合は早めに受診を。
④ 灰色がかった悪臭のあるおりもの
考えられる原因:細菌性膣炎
- 魚の腐ったようなにおいがすることも
- 性交渉後に悪化しやすい
- 抵抗力が下がると発症しやすい
受診の目安:強いにおいが続く場合は、病院で検査を。
⑤ 水っぽく量が増え続けるおりもの
考えられる原因:クラミジア感染症・淋病 など
- 性感染症(STI)の可能性がある
- おりものの量が急に増え、色がつくことも
- 初期は症状がほとんどないことが多い
受診の目安:異常を感じたら早めに検査を。パートナーと一緒に治療することが大切。
こんなときは婦人科を受診しましょう!
「おりものの色がいつもと違う」
「においが強くなった」
「量が急に増えた or 減った」
「かゆみや痛みを伴う」
「性交時に違和感や痛みを感じる」
おりものの異常は、 ホルモンバランスの乱れや感染症、子宮の病気が原因のこともあります。 早めに検査を受けることで、適切な治療を受けられます。
当院では、おりものの異常に関するご相談や、性感染症の検査・治療を行っています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。